民間(旧四会)連合協定工事請負契約約款委員会

はじめに

 
民間(旧四会)連合協定工事請負契約約款は、民間建築工事のための請負契約の条項を建築関係諸団体による検討と合同討議を経て制定し、改正してきたものです。今年は、その前身である工事請負規程が制定された大正12年(1923)から数えて85年目となります。昨年5月には、四会連合協定工事請負契約約款として制定されてから7回目(通算で11回目)の改正を行うことができました。

  この約款は、制定の当初から立場の異なる諸団体から選出された委員会メンバーによる調査と対等な立場にたつ合同討議によって作成、改正してきた伝統をもっております。明治44年(1911)に建築学会が建築請負契約書並びに工事請負規定を公表しましたが、この内容に対して部分的に異なる意見をもった当時の建築業協会が、その翌年から独自の検討、調査に取り組み、大正3年(1914)に建築請負契約書、工事請負規定を公表しました。しかし、この両案が対立する状態では、適正な工事請負契約の普及に役立てることはできません。ようやく大正11年(1922)に日本建築士会がこれらの連合調査を提案し、この3団体に関西の日本建築協会を加えた四会で連合調査を開始し、翌年の四会連合協定による契約書と工事請負規程の制定にいたりました。こうした経緯は、意見や利害の異なる諸立場間の、団体のレベルにおける自治あるいは自律的協働の一環であったと見ることもできましょう。

  もう一つの特徴として、工事請負契約の当事者である建築主と請負者のほかに、建築主からの指名、委託を受けて工事契約の円滑な履行のために協力する者の存在をこの約款使用上の重要で不可欠の前提と位置づけており、この基本的な枠組みは大正12年の制定当初から一貫しています。この役割を担う者の名称は、当初は監督技師、昭和18年(1943)改正から監理技師、昭和56年(1981)改正からは監理者と変遷してきました。

  この約款は日本国内における民間建築工事の契約約款として、広く支持を受け、使用されてきましたが、当委員会は、この約款が民間建築工事の健全で公正な契約関係の発展に役立つことを願うとともに、その使命を重く受けとめ、ささやかながらもその役割を果たすべく今後とも努力して参ります。

  建築工事契約の適正なありかたに関心を寄せられる諸賢各位のご理解とご鞭撻をいただき、ご助言等をたまわることができれば、当委員会一同の喜びとするところであります。

民間(旧四会)連合協定工事請負契約約款委員会
委員長 江 口  禎

以上は、平成20年(2008)3月7日の創立記念パーティにおいて配布した「約款制定85年のあゆみ」に一部語句の訂正・加筆を行ったものである
民間(旧四会)連合協定工事請負契約約款の解説
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