民間(旧四会)連合協定 リフォーム工事請負契約約款

平成26年(2014)10月制定

発注者(お客様)と受注者(工事施工業者)間で締結する、請負代金額としては、概ね 500 万円以下(但し、500 万円以下に限定するものではありません。)の小規模リフォーム工事での使用に適した構成と内容となっています。(設計及び工事監理に建築士が関与しなくてはならない工事や、建築確認申請が必要な工事での使用は想定していません)契約書、打合せ内容・依頼事項書、仕上げ表等から構成され、それらを綴じると契約書が完成します。

策定趣旨

個人住宅の修繕・改修を行う、いわゆる住宅リフォーム工事においては、建築確認申請も必要でなく、設計士や工事監理者といった建築士が関与しない極めて規模の小さな工事が多く、建築士の関与する建築確認申請を必要とする新築工事を対象とする民間連合工事約款は、契約約款として相応しくありません。
このように実態にそぐわない契約約款を使用して契約を締結することは、当事者間において無用な紛争・トラブルを招きかねません。
そこで、当委員会としては、発注者・受注者間の対等な立場における公正な契約の締結を目指して、民間連合工事約款の調査・研究において培ってきた考え方・ノウハウを基に、様々な発注形態・契約形態に合わせた契約約款の策定が必要であると考え、検討を行ってまいりました。今般、上記状況に鑑み、リフォーム工事請負契約を発行するに至りました。

利用範囲

この約款及び同契約書関係書式の使用を想定しているリフォーム工事は、発注者(お客様)と受注者(工事施工業者)間で締結する工事請負契約であり、建築士法の規定において設計及び工事監理に建築士が関与しなくてはならない工事や、建築基準法の規定により建築確認申請が必要な工事での使用は想定していません。請負代金額としては、概ね500万円以下(但し、500万円以下に限定するものではありません。)の小規模リフォーム工事での使用に適した構成と内容となっています。

構成内容

本契約書式は、封筒の中に次の書式が入っています。

  • 請負契約締結時必要書類
    1. リフォーム工事請負契約書〔表紙〕(2部)
    2. リフォーム工事請負契約書(2部)
    3. 打合せ内容・依頼事項書(2部)
    4. リフォーム工事 仕上表(2部)
    5. 民間(旧四会)連合協定リフォーム工事請負契約約款(2部)
  • 工事着手後必要書類
    1. 工事変更合意書(2部)
    2. 工事完了確認書(2部)
  • 利用の手引き(1部)

 

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書式

 

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記載例

  1. リフォーム工事請負契約書
  2. 打合せ内容・依頼事項書
  3. リフォーム工事仕上表
  4. 工事完了確認書
  5. 工事変更合意書

利用ガイド

目次

 

 

本契約書書式について

Q 本契約書式を発行している民間(旧四会)連合協定工事請負契約約款委員会とはどの様な団体ですか?
A 大正時代後期に立場を異にする4つの団体の連合協定によって制定された工事請負契約約款を引き継ぎ、現在は建築業界の様々な立場を代表する7団体から選出された委員がその内容を検討・討議を行う常設の委員会です。構成7団体には、工事請負者となる建設会社を構成員とする2団体のほか、建築主からの委託を受けて監理者となる建築士、建築家や建築事務所を構成員とする4団体、そして学術的または中立的な1団体が含まれています。

契約の締結時点

Q リフォーム工事でも請負契約書を作成し取り交わす必要があるのですか?
A 契約書の作成と取り交わしが必要です。建設業法では、建設工事の請負契約の当事者は、各々の対等な立場における合意に基づいて公正な契約を締結する義務があることを定めています。
Q いつまでに契約書を締結しなくてはならないのですか?
A 工事着手前です。
Q 途中で工事内容が変更になったり、工事箇所を追加する場合は契約を変更できますか?
A 約款第13条工事の変更、工期の変更、工事請負代金額の変更の規定に従い契約変更ができます。
契約変更がなされた場合には、同封の「変更合意書」を使用して下さい。
Q 請負契約書に事前調査の有無とありますが、工事施工者はどの程度までの事前調査を行う義務があるのですか?
A 請負契約書第7項の事前調査の有無は、記載のとおり発注者側で行う事前調査の有無となります。万が一、別途発注者が別業者等に依頼して事前調査を実施していた場合、又は新築当時の設計図書など関連資料に基づく資料等調査を行っている場合などは調査によって把握している情報を受注者に提供する必要があります。受注者が、契約締結前に事前調査を行うことも想定されますが、この調査は業務としての調査ではなく、見積もり精度を高める為の任意調査ですので、実施の有無を明記させるものではありません。
Q 約款第1条(2)に建築士による設計が必要な工事を除くとありますが、この工事を施工するための工事内容は誰が設計するのでしょうか?
A この約款が想定するリフォーム工事には、基本的に建築士が関与していませんので、発注者(お客様)と受注者(工事施工者)間で工事の内容を確定し合意する必要があります。
約款第1条(3)に“本契約は、発注者の要望事項を受けて、受注者が作成した資料のうち、発注者が書面で承諾したもの(以下「合意資料」という。)に基づき、受注者は工事を完了し”とありますが、受注者(工事施工者)が発注者の要望事項を受けて合意資料を作成することが工事内容を確定させる業務となります。
「合意資料」については、リフォーム工事請負契約書上で明らかにできるようになっており、「打合せ内容・依頼事項書」「リフォーム工事仕上表」の他、工事費内訳書や使用する製品の品番、型番が特定された製品カタログなどを想定しています。
Q 約款第4条に発注者が委託するアドバイザーの規定がありますが、アドバイザーとはどのような資格であり、この契約上どのような役割を担う立場となるのでしょうか?
A この契約の当事者は、発注者と受注者の二者のみであり、約款第4条で想定するアドバイザーは、契約当事者とはなりません。従って、この契約が定めるアドバイザーの役割というものは特にありません。しかし、発注者が建築にかかわる知識を有さない一般のお客様であると考えますと、よりよいリフォーム工事を完成させるために仮に発注者が知り合いの建築士等の建築専門家に第三者的な助言を仰ぎ、その判断を参考にすることは発注者にとっても有益だと考えられます。
その資格については、条項では建築士等としておりますが、国家資格に限定するものではなく、建設に関する有資格者であれば、その専門領域に関するアドバイスができるものと考えています。

工事施工中

Q 約款第6条で受注者は技術者を定めることになっているが、技術者を定めなければ工事はできないのでしょうか?
A 同条(1)は、建設業法上の規定ですので、建設業許可を受けた建設業者が工事を受注する場合には、建設工事の施工に関する一定の資格や経験を持つ技術者の設置が必要となります。
(1)の主任技術者は、建設業法第26条第1項にて建設工事の施工の技術上の管理をつかさどるものとして規定されています。主任技術者の資格要件は以下のとおりです。
① 許可に係る建設業の工事について高等学校の関連学科卒業後5年以上の実務経験者、大学の関連学科卒業後3年以上の実務経験者
② 許可に係る建設業の工事について10年以上の実務経験者
③ ①又は②と同等以上の知識、技術、技能があると認められる者(土木施工管理技士、技術士、建築士等)
同条(2)で想定する工事担当者は、軽微な建設工事のみを請け負うことを営業する者で建設業の許可を有する必要がない者が受注者となる場合の想定です。工事担当者とは、当該工事全般の責任者であり、営業担当者ではありません。尚、建設業の許可を得ないで営業できる軽微な建設工事とは、工事1件の請負代金の額が建築1式工事にあっては、1500万円に満たない工事又は延べ面積が150平方メートルに満たない木造住宅工事、建築1式工事以外の建設工事にあっては500万円に満たない工事(建設業法第3条第1項ただし書)ですが、詳しくは国土交通省にお問い合わせ下さい。
この約款で使用を想定しているリフォーム工事の請負金は概ね、500万円以下ですので、厳密に言えば、建設業の許可が必要ない場合と必要な場合があります。発注者としては、リフォーム業者選定過程で、候補業者に建設業許可の有無を確認し、建設業許可が必要のないリフォーム業者に発注する場合には、受注者に工事担当者(品質、工程、安全管理責任者)を指名してもらい、工事担当者は、この契約にかかわる工事全般の統括管理者となります。
Q 既存建築物のリフォーム工事ですから、実際の施工を開始した後に、例えば新築時の施工不具合箇所や、施工不具合などを放置していたことが原因で、下地や躯体などが痛んでいて、取り決めた工事ができない場合はどうなるのですか?
A 約款第8条に施工条件の変更にかかわる規定がありますので、同条に従い発注者、受注者間で協議し取り決めることになります。
リフォーム工事は、新築工事と異なり既存の建築物に対する工事なので、工事の内容によっては、機器や仕上げ材を撤去した段階で、当初の想定と異なる下地の状況や躯体の劣化状況等が確認されることも想定されます。本条はこのような場合の発注者、受注者相互の役割を定めています。本条で想定する、「受注者が善良な管理者としての注意を払っても発見できない事由によって工事着手後に合意資料のとおりに施工することが不可能、または不適切と客観的に判断される場合」とは、受注者が合意資料を作成した段階では、受注者の注意義務を尽くしても想定できなかった事象、例えば元施工が原因と考えられる躯体などの施工不良、想定を上回る下地の劣化などで、破壊検査等特別な調査を経なければ確認できないような事象を想定しています。本条では、受注者が工事着手後にこのような状況を発見した場合に、直ちに発注者に通知する義務を負わせています。そして発注者が受注者から通知を受けた場合、あるいは自らそのような状況であることを発見した場合には、発注者・受注者間で、合意した工事内容、工期、工事代金を変更するなど必要な措置方法を協議することを相互の義務としています。

工事完了時

Q リフォーム工事の完了はどのようにして確認するのですか?
A 請負契約締結時に工期を定めますので、受注者は契約工期内で工事を完了させる義務を負うことになります。約款第11条で工事完了の確認方法を定めており、受注者は、工事を完了したときは工事が合意資料のとおりに完了していることの確認を発注者に求め、発注者は受注者の立会いのもと工事が合意資料のとおりに完成しているか確認する義務を負うことになります。
新築工事等では、発注者より委託を受けた監理者(建築士)が完成検査を行いますが、この約款の使用を想定しているリフォーム工事には、基本的に建築士等の建築専門家が介在しません。中立的な判断者がいないことは、発注者の主観的な視点で完成を認めないケースや、逆に発注者が素人であるがゆえに受注者の手抜き工事を見抜けないことなど紛争の要因を作ることにもなりかねません。紛争を防止する為には、何よりも発注者、受注者相互理解の下に工事が進められることが重要ですが完成確認は合意資料(打合せ内容・依頼事項書(スケッチを含む)、リフォーム工事仕上表、工事費内訳書等)に基づいて行われますので、工事内容は合意資料として明確にしておく必要があります。
Q リフォーム工事の完了手続きはどうするのですか?
A 約款第12条(1)に従い発注者、受注者間で工事完了確認書を取り交わします。リフォーム工事では、新築工事のように建築物の引渡しや登記手続きがないので、工事完了日の認識にずれが生じるおそれがあります。完了確認の結果、修補作業等により工事完了確認日がずれ込むような場合、工事完了確認時に、受注者は工事完了確認書を2部用意し、発注者が工事完了を確認した証しとして日付を記入し、署名、押印し、その1部を受注者に交付することで工事完了日が明確に記録されることになります。

工事完了後

Q この契約における受注者の瑕疵担保責任の期間は何年になるのでしょうか。また、瑕疵担保期間の起算日は何時になるのでしょうか?
A 約款第15条の規定により、工事完了日(工事完了確認書記載の完了確認日)より1年間となります。
ただし、当該リフォーム工事に起因して構造耐力に影響のある瑕疵が生じた場合は、工事完了の日(第12条記載の工事完了確認書の完了確認日)から、民法第638条第1項に定める構造の種類に応じた期間としています。民法638条第1項の規定は、土地の工作物について瑕疵がある場合の瑕疵担保責任の存続期間は原則5年と規定していますが、石造、土造、れんが造、コンクリート造、金属造その他これらに類する構造の工作物については10年と定めています。つまり構造耐力に影響を及ぼす瑕疵については、受注者は、5年間または10年間瑕疵担保責任を負うことになります。
Q この契約書式が使用されるリフォーム工事は約款第1条(2)で、建築基準法上の建築確認申請が必要な工事、及び建築士法上の建築士による設計又は工事監理が必要な工事を除くとありますが、約款第15条瑕疵の担保に規定する瑕疵とはどのような想定ですか。また誰が判断するのでしょうか?
A まず、瑕疵とは、建築基準法施行令第1条3項に規定する「構造耐力上主要な部分」に生じた瑕疵のうち、構造耐力に影響のないものを除いたものをいいます。構造耐力上主要な部分とは、基礎、基礎ぐい、壁、柱、小屋組、土台、斜材、床版、屋根版又は横架材で、建築物の自重若しくは積載荷重、積雪荷重、風圧、土圧若しくは水圧又は地震その他の震動若しくは衝撃を支えるものと定義されています。
この契約書式が使用されるリフォーム工事においては、構造耐力上主要な部分にかかわる工事自体あまり想定されないかもしれませんが、あえて例示するのであれば、仕上げ材を撤去したところ構造耐力上主要な部分である柱やはり、壁などが想定以上に劣化しており工事内容を変更して補修工事を実施した結果、瑕疵を生じさせてしまった場合が考えられます。

約款・書式

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